ティム・ゲナール「3歳で、ぼくは路上に捨てられた」
今日はこの本を紹介します。
青字は引用です。
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3歳で、ぼくは路上に捨てられた
著者:ティム・ゲナール |
一つのジャンルと言ってもいい、
“不幸から立ち直った半生の自伝”です。
元不良、元ヤンキー、元落第生、元ヤクザ、元ヤクザの妻、等々
いろいろありますよね。
そういう本にはあまり興味をそそられないのですが、
この本は、古本屋で妻が偶然見つけたので、読んでみました。
このジャンルで大切(?)なことは、
前半の不幸部分が、どれだけ不幸か、
どれだけとんでもない人生だったか、
ということでしょう。
それが絶望的であればあるほど、
後の立ち直りが鮮やかに見えます。
そういう意味では、この本はかなり鮮やかです。
帯からそのまま引用します。
「母親の手によって電柱に縛り付けられ捨てられた3歳。
父親に殴られ全身骨折。意識を失った5歳の誕生日。
障害を負ったまま2年半の闘病生活を終えた7歳。
病院に閉じこめられ、つらい思い出と闘った8歳。
引き取られた家でも虐待され2度目の自殺を図った9歳。」
帯はここまでですが、まだまだ不幸は終わりません。
少年院での教官による暴力とか、
少年院から脱走してホームレスになった12歳の時、
60歳の男に強姦されたり…。
そして、著者ティム・ゲナールは、
犯罪を犯す側、暴力を振るう側になっていきます。
かなりマッチョで喧嘩っ早い彼を、
その外見にとらわれず受け入れる人々に感動しました。
彼に最初にキリスト教を伝えた青年、ジャン=マリー。
彼をそのまま受け入れた、
(ジャン・ヴァニエとともに「ラルシュ(箱舟)」を創設した)
トマ・フィリップ神父。
彼の誕生日に、二日かけてタイプした5行の手紙をプレゼントした、
重度の障害を持つ少年フレデリック。
そして、彼に愛を告白した、
「上流階級のお嬢さん」マルティーヌ(現妻)。
その他たくさんの人びとに、彼は何度も癒されます。
226ページの、
「自分が誰かから無償の愛を受けたことに気づいたとき、人は絶望から解き放たれる。」
という一文に、
この本が要約されていると思います。
「無償の愛」と言うのは簡単ですが、
実際に行なうのはおそろしく難しいことだと思います。
でも、
それを実行している人たちが実際にいるということが、
とても嬉しく、希望をもらいました。
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